メールを高速で読む際にまず重要なのは、何を使ってメールを読むか、です。私はOutlook デスクトップ版をお勧めしています。実際、世の中に出回っているほとんどの書籍もOutlook デスクトップ版に関するものです。なぜOutlook Web版はダメかと申しますと、1つが動作速度が遅い点。もう一つは使用できるショートカットが少ないためです。メールを読む際は「Ctrlキー+>キー(次のメールに進む)」のショートカットが重要ですが、Web版はこれが使えません。
メールの効率化を論じる際、「新しいOutlook」の存在を忘れることはできません。こちらは現時点ではWeb版と同一で、従って効率面では劣っています。今後AI機能などが搭載されると話が変わるかもしれませんが、現状はデスクトップ版が望ましいです。
メールを読む際はメッセージウィンドウを使う
メールを読む際は主にメッセージウィンドウを使用してください。閲覧ウィンドウを使わない理由は、広さです。メールは平均7秒で読むのが目標ですが、これを実現するには1秒単位の時間削減が必要です。閲覧ウィンドウは狭いため、メール全文を読むには画面のスクロールが必要になり、その度に秒単の時間を消費します。画面のスクロールの回数と処理を最小限にするため、メッセージウィンドウを使用します。
優先受信トレイとスレッド表示はオフにする
優先受信トレイはAIがメールを優先度が高いものと低いものにより分ける機能です。この機能はオフにしてください。メールの見逃しが容認されにくい日本では、結局優先とその他、2つのトレイを両方を見る必要が生じ、余計なお世話、手間が増えるだけです。その他トレイの中に重要なメールが紛れ、対応が遅れるリスクもあります。この機能をオフにすると、代わりに「既読・未読」のボタンが出現します。この未読ボタンが、メールを高速で読む場合のキーになります。
スレッド表示は件名が似たメールをまとめる機能ですが、これもメール見逃しや操作が煩雑になる問題があり、オフにします。このあたりは下(↓)の動画でもご説明しています。
フォルダー分けは最小限にし、受信トレイをタスクリストにする
皆さま「インボックス・ゼロ」というメール管理の手法をご存じでしょうか?GoogleやMicrosoftでも採用される手法で、受信トレイに残っているメール=タスクリストという状況を作ることで、心理的な負荷を下げつつ、メールを効率的に管理する手法です。MicrosoftはOutlookやTEAMSなどにもこの考え方を取り入れているようで、フォーカスタイムなどの機能がそれに該当します。
「インボックス・ゼロ」はそれこそ本を1冊書ける程度の内容ですが、ここでは「受信トレイでメールを受け」、「処理が終わったメールをアーカイブ(もしくはゴミ箱)に送り」「受信トレイに残っているメール=タスクリストという状況を作る」、という部分を憶えてください。
メールを数十、数百のフォルダーに分けて管理している方がいらっしゃいます。メールを分ける時間、メールの管理に割く時間は無駄そのものですのです。「インボックス・ゼロ」ではこういったことは極力行わず、「受信トレイ」と「アーカイブ(ゴミ箱)」の2つでメールを管理します。
フォルダー分けを絶対にしてはいけない、という事ではありません。例えば広告メールなど読まないでも問題ないもの、注文メールなど処理漏れ、処理の重複が許されないものなどは分けても良いでしょう。私の場合、業務自動化のプログラムを組むため、プログラムからの自動メールもフォルダーに分けています。逆に、それらの例外を除くほとんどのメールは、「受信トレイ」と「アーカイブ(ゴミ箱)」で管理しています。
メールを10倍速で読むテクニック
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