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執筆者の写真まあさ

VBAとRPA

更新日:2020年2月11日

業務の自動化のツールとして比較されることが多いVBAとRPA。ここ数年複数のRPAを使ってきたVBAプログラマーとしての感想を書かせていただきます。

①コスト 導入だけではなく維持に年数十万円を要するRPAとエクセルが入っているPCであれば無料で使用できるVBAでは比較すること自体ナンセンス。ただRPAも無料、安価なタイプも存在します。 ②自動化できる範囲 プログラマーのスキル次第で一概には言えません。RPAはPC上のほとんどのアプリケーションの自動化が可能ですが、基本マウスとキーボードの動きを再現するだけです。VBAはエクセルの自動化が有名ですが、実際にはアクセス、アウトルック、IEの自動化も可能です。RPA、VBAとも外部のプログラムを呼び出して使用する機能をそなえているため、プログラマーのスキル次第で自動化できる範囲を拡大できます。 ③MSオフィスの自動化 VBAが圧倒的に有利な領域です。多くのRPAはMSオフィスを操作することがほとんどできません。オフィスでの業務のおそらく大半がエクセル上で行われることを考えると、RPAはかなりのハンデを背負っています。 ④起動速度 VBAが有利です。 RPAはソフト自体の起動に数十秒から数分を要します。自動化のシナリオ(ソフトによりフローチャート等呼び方が異なります)の実行にさらに1分程度かかります。サーバー型RPAの場合、サーバーへ接続するまでの時間も加わります。この起動の遅さはRPAの大きな欠点です。 ⑤習得の容易さ エクセルの自動化に関してはレコーディング機能を使用できるVBAが有利です。逆にエクセル以外の自動化に関してはRPAが有利と言えるでしょう。 今回のまとめ VBAとRPAはどちらがより優れている、という問題ではなく、現状組み合わせて使用するのが有効と考えます。ただRPAは情報が少ないこと、維持費が高いこと、安定性が低いこと、起動が遅いこと等問題を抱えており、多くの業務がエクセル上で行われていることを考えますと現状はVBAが有利な状況と考えます。無料で日本語対応、ある程度高機能なRPAが登場すれば状況は大きく変わりますが、日本ではまだ少し時間がかかりそうです。

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