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執筆者の写真伊賀上真左彦

アメリカ動く!AI規制本格始動!

ついにこの日が来ました。2024年10月24日、アメリカ バイデン・ハリス政権は、AIに関する初の国家安全保障覚書(National Security Memorandum on AI)を発表しました。


AI NSM リンク


  1. 政策の概要:

    • AIの安全で信頼性のある開発と使用を推進する。

    • 国家安全保障の目的を達成するためにAIを適切に活用する。

    • 国際的なAIガバナンスを安定的かつ責任ある形で進める。

  2. 具体的な目標:

    • AIの開発を支える基盤能力を強化し、アメリカが世界のリーダーであり続けることを確保する。

    • AIを国家安全保障の目的に活用するための技術的、組織的、政策的な変更を行う。

    • 国際的なAIガバナンスの枠組みを構築し、安全で信頼性のあるAIの開発と使用を促進する。

  3. 人権とプライバシーの保護:

    • AIの使用において人権、民権、プライバシー、安全性を保護するための措置を講じる。

    • AIツールの使用に対する安全策を開発し、グローバルなAI規範と制度を指導する役割を果たす。


同日、FACT SHEETも公開されました。


安全で信頼性のあるAIの開発:

  • アメリカが世界をリードするために、安全で信頼性のあるAIの開発を推進する。

  • 半導体の供給チェーンの安全性と多様性を向上させる。

  • 国家安全保障のためのAI活用:

    • AI技術を国家安全保障の目的に活用し、人権や民主的価値観を保護する。

    • AIガバナンスとリスク管理のためのフレームワークを作成し、透明性と責任を確保する。

  • 国際的なAIガバナンスの推進:

    • 国際的なAIガバナンスの枠組みを構築し、民主的価値観を反映させる。

    • 同盟国やパートナーと協力して、AI技術の開発と使用が国際法に準拠し、人権と基本的自由を保護するようにする。


そして本日はこちらが発表されました。





非常に長い文でしたが、最初の文書の以下の部分が今回のテーマです。


『生物兵器、化学兵器、核兵器の不拡散体制の確立から、インターネットのマルチステークホルダーガバナンスの基盤の構築まで多岐にわたります。これらの前例と同様に、AIには新たなグローバルな規範と調整メカニズムが必要であり、米国政府はそれらを作成する上で積極的な役割を維持しなければなりません。』


アメリカがAIを、生物・化学・核兵器と同様、積極的に管理する、という内容です。


AIは兵器として開発されたわけではありません。OpenAIはAIの軍事での利用を制限していたくらいです。今年解除されましたが。アメリカがここまで態度を固めたのは、おそらくOpenAI o1の影響と予測します。従来型のAIはIQ80程度。それに対してo1は120です。従来のAIは検索エンジンに毛が生えた程度でしたが、o1はほとんどの人間を超えました。


今後o1を超えるAIも出るでしょうし、今のままでもほとんどの人間の仕事を代行できる可能性が高いです。


AIは一般的な軍事技術と異なり、民間から広がり、軍事方面に拡大しています。多くのAIがオープンソースで公開されている都合、今からどういった規制を行えるか不明です。下手に規制すると、他国のAIのみ強化される懸念もあります。


OpenAIのアルトマン氏の目的は、World(コイン)の件からもわかるように、人口超知能、ASIの完成と、それを用いて全人類を包括する組織、いわば超政府を作ることにあるでしょう。それに対してアメリカが待ったをかけたようにも見えます。


アルトマン氏はOpenAIが目的を達する時期を2030年から31年と語っています。アルトマン氏が早いか、他国が早いか。あと6年程度で結論が出るでしょう。


おそらくこれは人類の歴史の第一章、クライマックスです。














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