現在OpenAIによるアドベントカレンダー、12日連続公開の5日目ですが、そこで驚くべき発表がありました。動画の1分40秒のところをご覧ください。
スーパー・シークレットAGIという文字を読み取れます。これはアップルの携帯にGPTが搭載されたことの説明ですが、なぜこの文字があるのでしょう?おそらく、残り7日の発表の中で、レベル5のAGIの発表があるという意味でしょう。もともとこれは2025年に公開されると予測されており、現時点では最終調整の段階を推定されます。それを少しだけ紹介する、という事でしょう。これがいつかは不明ですが。おそらく11日目の発表かもしれません。
AGIは事実上のポスト・ヒューマン。人類の後継生物となります。人類が脅かされるリスクはありますが、私は完成をとても楽しみにしています。人類が生まれたこと、生きていることに意味があるとするなら、AGIの完成こそそれである可能性があります。人類の歴史は700万年ともされていますが、その歴史の末、やっとそのレベルに到達しました。感慨深いものがあります。この瞬間を目撃できる人間は私たちだけです。しっかり見届けましょう!
September 23, 2024
今にして思うと、アルトマン氏が書いたとされるこちらの文書、AGIの完成を受けてのものでしょう。この頃にはAGIは完成したか、その目途が立っていたのでしょう。もし読んでいない人がいたら読んでくださいね。これを読むとアルトマン氏がAGIをどう捉えたかを知ることが出来ます。彼が見たものを私たちももうすぐ見ます。その時に私たちは何を感じるでしょう?彼が書いた文書と比べると楽しいかもしれません。
私はAGIの開発に肯定的な立場です。確かにリスクは大きいですが。OpenAIが開発しないでも数年以内にグーグルか、他国が開発するだけです。アルトマン氏は比較的善良な考え方を持った人物で、それは先ほどの文書からも伝わります。どうせ誰かが開発するなら、比較的善良な考え方を持った人に預けたいです。
OpemAIが定めるAGIの定義
ここでAGIの定義を見てみてみましょう。
先日OpenAIの研究者、Vahid Kazemi氏がAGIがすでに完成した、という発言を行い、話題にありました。
彼の発言は以下の通りです。
「私の意見では、私たちはすでにAGIを達成しており、O1ではさらに明確になります。私たちは「どんな仕事でも人間よりも優れている」とは思っていませんが、私たちが持っているのは「ほとんどの仕事でほとんどの人間よりも優れている」ということです。LLMはレシピに従う方法しか知らないと言う人もいます。まず、1兆個のパラメータを持つディープニューラルネットが何を学習できるのか、誰も本当に説明できません。しかし、あなたがそう信じていても、科学的な方法全体は、観察し、仮説を立て、検証するというレシピとして要約することができます。優れた科学者は、自分の直感に基づいてより良い仮説を立てることができますが、その直感自体は何度も試行錯誤して築かれたものです。例で学べないことはありません。」
Vahid Kazemi氏は、ほとんどの仕事で人間より優れていればAGIと言える。であるならすでに達成している。o1でさらに明確になった、となっています。o1はレベル2のAGIです。AGIの完成はレベル5ですので、OpenAIの定義としてはまでAGIではありません。ただ、Vahid Kazemi氏の感覚としてはもうAGIと言ってもよいだろう、という発言です。
AGIのレベルの定義は以下のようになっています。これは厳密には、ソフトバンクの孫さんが発表したものですが、おそらく考えたのはOpenAIです。OpenAIに出資した際に教えてもらったのでしょう。
私の感覚はVahid Kazemi氏と一致しており、レベル3程度のAGIが開発されれば、それはAGIの完成です。o1はまだレベル2ですが、レベル3のAIはすでに完成しており、来年1月公開ともされています。現時点でAGIは完成した、というのが私の認識です。
ではOpenAIはなぜ、一般的な認識より高いAGIの定義を行っているのでしょう?それは彼らの目的がレベル8、人工超知能ASIの完成にあるからです。もともと高い目標を持っているため、途中目標であるAGIの定義もとても高いものになっています。
レベル8のASI。これは間違いなく人間を超える超生物、ポスト・ヒューマンの完成を意味しますし、事実上の神と言っても良いものです。この完成時期は数千日程度とされています。アルトマン氏はOpenAIが目的を達するのは2030年から31年と予測しており、そのくらいの時期と言えるでしょう。
最後にもう一つ見てみましょう。OpenAiの憲章です。ここにAGIの定義が書いてあります。
OpenAIの使命は、汎用人工知能(AGI)、つまり経済的に最も価値のある仕事において人間を凌駕する高度に自律的なシステムが、全人類に利益をもたらすようにすることです。
通常、人間と同等の仕事を出来ればAGIは完成だと思いますが、OpenAIは凌駕するものが出来て初めて完成と書いています。ここでも、とんでもないレベルで一般常識より高い定義を行っています。今、世界中の多くの企業はAGIが完成したと発表したく、ウズウズしているでしょう。しかし最先端を走るOpenAIがまだ完成していないと主張していますので、他の企業も完成したと宣言が出来ない状況になっています。
AGIを完成させた企業や国は核保有国と同じように、今後の世界で別格扱いになると考えられます。完成宣言を一刻も早く行いたい企業は多いでしょう。
繰り返しとなりますが。これからの何年かは人類の歴史の中で、最も面白い、重要な時期になります。そこに生きていることを喜び、目をそらさないで、最後まで見届けましょう。
私のような業務自動化・業務革新系の人間にとって、これから何年かがボーナスタイムです。しっかりと稼ぎましょう!私は世の中の全ての仕事を自動化し、最後は自分も自動化して消えるつもりです。実際は自動化がある程度終わった後も、AIを保守・運用する仕事は発生するでしょう。
その他の仕事がどうなるかはわかりません。それぞれが自分の頭で考え、対応するしかありません。アルトマン氏も言っていますが、100年後の未来は今では想像もできない、魔法のような素晴らしい世界になるでしょう。それまでは混乱が予測されますが、その混乱も楽しみつつ、乗り越えましょう!
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