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執筆者の写真伊賀上真左彦

ライトなITエンジニアを目指そう!


こんにちは、伊賀上です。本日はこちらの内容にてお伝えします。「ライトなITエンジニア」という言葉は、GAコンサルティングのメンバーを中心に様々な方のご意見をうかがい作った言葉です。専業ではないITエンジニアを指しています。


海外ではそういった方を「市民開発者」と呼んでいます。ビジネス部門に属しながら、必要に応じてプログラムを組むような方たちです。「市民開発者」という言葉は、日本語にした時に意味が伝わりにくい、説明しても理解がしにくい、という問題があり、代わりになる言葉を探したものの存在せず、それならと作ったのが「ライトなITエンジニア」となります。


私が「ライトなITエンジニア」が必要と考える理由は複数あります。最も大きいのは、2020年からのプログラミング教育の義務化です。これにより、能力の差はあれ、全ての新入社員がプログラミングの教育を受けている、という状態があと数年で実現します。


プログラミング教育が義務化されても、全ての方が業務でプログラムを組めるとは思いません。英語と同様、使わないと覚えませんし、センスも必要なためです。にしても、各地のプログラミングスクールが大盛況となっていますし、プログラミングがメジャーとなる日も訪れると思います。


古代エジプトでは、文字をかける方は1%程度しかおらず、とても高貴な職業とされていました。でも今はほとんどの方が文字を書けます。プログラミングも、いずれはそれに近い技能になると予測しています。


もう一つ、「ライトなITエンジニア」が必要な理由は、日本のデジタル化の遅れです。各社は様々なアプリを導入することで対応しようとしていますが、それだけで遅れが取り戻せるでしょうか?私はITエンジニアを増やすことが必要だと考えています。


独立行政法人情報処理推進機構の「IT人材白書2017」によると、日本のITエンジニア、特にユーザー企業に属するエンジニアは29万人しかおらず、274万人いるアメリカの10分の1程度に過ぎません。人口比が2倍強あることを考えても、異常な数字です。


こうなった理由は、日本でITエンジニアが長く軽視されて来たこと、ITエンジニアをビジネスに活用することが出来ていなかったことが原因と考えています。


私は日本の今後のためにはITエンジニア、特にビジネス部門に属し、プログラミング以外の仕事も行う「ライトなITエンジニア」が必要と考えています。


国のため、会社のため頑張りましょう、という事では必ずしもありません。日本では近年、ITエンジニアの待遇が大きく改善されています。有効求人倍率は10倍前後に達し、一人のエンジニアを多数の企業が奪い合っている状態です。テレワークがおそらくもっとも積極的に導入されたのもITエンジニアです。


もし今の生活を向上したいと思っている方がいらっしゃったら、ITエンジニアになる、というのは一つの選択肢になるのではないでしょうか?


個人が自分の状態を良くしようと努力する、結果としてその人が属する企業や、日本全体、世界全体も良くなる、私はそれで良いと思っています。


今の仕事を辞めてITエンジニアになる、というのは多くの方にとって無理があると思いますが、今の仕事を続けながらITスキルを習得し、「ライトなITエンジニア」として活躍する、としますといかがでしょう?


実際に私は、10年頬前はプログラミングを全く知らない事務職でした。


私は「ライトなITエンジニア」を増やしたいと思い活動して来ました。当時はこの言葉はありませんでしたが、今、仲間の助けを得て、新しい言葉が出来たことで、少し動きやすくなったかと思っています。


皆様、もしも気に入ったら、「ライトなITエンジニア」という言葉をお使いいただければと思っています。出来たら、「ライトなITエンジニア」を目指してくれる方が一人でも増えればと思います。




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