わずか5日前(2021/1/20)に誕生したばかりのマイクロソフト製新ツール、playwright-pythonをご紹介します。
playwright-python(=playwright for python)は、ブラウザ操作自動化のツール、playwrightのPython対応版となります。これまでのplaywrightはJavaScriptに対応していました。
ブラウザ操作の自動化はすでにSeleniumが存在しており、マイクロソフトも自社のPower Automateで使用しているくらいです。そのマイクロソフトが突如リーリースしたplaywright。その最大の特徴は、WebDriver不要という部分に尽きると思います。
Seleniumはブラウザのバージョンアップに合わせ、適切なWebDriverと呼ばれるソフトを差し替える必要がありましたが、この作業がある程度のスキルがある方しか行えず、現場での運用に難がありました。突然現場から「RPAが動かなくなった」と電話が来て、会社に向かうしかなくなるわけです。この作業が不要になった、という意味はとても大きいと思います。
WebDriverが不要となったのは、playwright自体が内部にブラウザをもう一個持っているためです。WebDriverを要しないブラウザ操作自動化の手段としては他にVBAによるIE制御が存在します。こちらはマイクロソフトがIEの使用を制限する動きを見せている関係使いにくい場面が増えているのが実情です。
それでも、Seleniumを使ったことがある方でしたらおよその使い方はすぐにわかると思いますし、Seleniumと比較して簡略化、改善されている部分が多く、一度使用するともうSeleniumに戻ることは難しい、というのが私の感想です。私は半日程度の勉強でSeleniumと同じ感覚で使えるようになりました。
playwrightの登場で、RPAのテーマの一つであるブラウザ操作の自動化は新たなフェーズに入ったと思います。もう少し技術的情報が蓄積されてから使う手もありますが、革新的なツールですので出来るだけ早めに体験いただければと思います。
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